看護専門学校を卒業して看護師の資格を取得。卒業後は病院で働いていましたが、子育てとの両立が難しくなり退職しました。その後、専業主婦として時々パートで仕事をする生活を送っていました。しかし、5年ほど過ぎた頃に、もう一度看護師として働きたいと思い始めました。
もともと祖母の認知症がきっかけで看護師を志した私は、祖母の介護をしていた母の姿や、認知症になっても変わらず愛されていた祖母の姿を見て、いつかは高齢者の方に寄り添う仕事がしたいと思っていました。その思いが大きくなってきたのです。まだ4人目の子どもに手がかかる私は、病院や施設での不規則かつ長時間勤務ではなく、時短勤務ができる富士見町社協のデイサービスやショートステイの仕事に興味を持ちました。地元である富士見町社協の活動には長い期間常に触れていたので、ここなら安心して働けると思いました。
復職には不安もありましたが、勤務時間のことだけではなく、仕事のやり方や人間関係なども含めてとても良い環境で、ここで働けてよかったと実感しています。

私の今の仕事は、デイサービスやショートステイを行う「ふれあいデイサービス」に勤務する看護師です。ご利用者様は、事業対象者・要支援の方から要介護5の方までさまざまです。ショートステイで泊まっている方も、日中はデイサービスで一緒に過ごします。
ここで私は、ご利用者様の体調観察や入浴判断と介助（この施設には温泉があり、温泉に入ることを楽しみにデイサービスに来てくださるご利用者様も多くいらっしゃいます）を主に行なっています。また、必要に応じてショートステイの利用調整などもすることがあります。看護師としては、ご利用者様の健康管理や服薬指導なども大切な仕事ですね。
まだ子どもが小さいため、週5日・1日6時間の時短勤務で働いています。看護師は他に常勤2名、非常勤4名がいますが、いろいろフォローしていただいていますし、私もできる限り連携やコミュニケーションをとることで、サポートできるよう努めています。

ここで働いていて一番嬉しい瞬間は、ご利用者様が温泉に入ってさっぱりしたピンク色のお顔を見せてくれるときです。久しぶりに入浴することができた方も多く、ご本人の喜びはもちろん大きいと思いますが、その表情を見られる私たちの嬉しさも言葉では表せません。
また、ご利用者様から名前を覚えて呼んでもらったり、感謝の言葉をもらったりすることも嬉しいです。病院と違ってひとりのご利用者様と長く関わることができるので、信頼関係を築くことができます。最初は体調観察や入浴判断などに不安がありましたが、スタッフみんなで相談しながら進めていくことで自信がつきました。ここでは病院と違って医師の指示ではなく自分で判断することも多いので、責任感も強くなりました。

私は日々、ご利用者様に元気にご自分の足で歩いてもらいたい、ご自分で美味しく食事をしてもらいたいと願っています。そんな思いから、現在フットケアやリハビリテーション、誤嚥防止などについて少しずつ勉強をしています。常勤の作業療法士さんを参考にして、口腔体操なども実践しています。
私には病院時代の透析部署での経験から、フットケアの重要性をご利用者様に理解しやすいように伝えられるという強みがあります。その強みを活かして、より信頼される看護師になりたいと思っています。今後も、自分自身のスキルアップや知識の更新に励んでいきたいです。

私には現在、子どもが4人いて一番下の子はまだ3歳で手がかかります。そのため、正規採用職員ですが時短勤務で働いています。このように、この職場は組織も一人ひとりの職員も、子育てをはじめとした家庭の事情への理解があります。子どもの体調不良で急に休むことも多々ありますが、いつも優しい言葉をかけてもらっています。
先日は、夏休み中、小学生の次男を職場に連れて行きましたが、子ども好きなご利用者様がとても喜んでくれました。次男にとっても貴重で楽しい時間だったようです。この経験を通じて、お年寄りの方々と子どもたちとのふれあいの機会がもっと増えるといいなと思いました。
この仕事は、ご利用者様やそのご家族、そしていろんな職種のスタッフたちと密に関わることが多いので、何よりもコミュニケーションが大切です。だからこそ苦手なことや困っていることはオープンにして協力しあえる環境です。ですから、安心してお越しください。